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空中分解!?ナスカン編 丈夫に見えるが・・・思わぬ 落とし穴が!

ナスカンとは? ナスカンの種類

アウトドアバッグやカジュアル タイプのバッグ等でよく使われている金具で、ショルダーベルトの脱着用に使われています。
素材は金属や硬質プラスティックが使われています。
登山用や作業用にも使われているぐらいで非常に丈夫で信頼性の高い金具なのですが・・・。

名前の由来(推測)
ナスカンのナスは基本形が茄子の形に似ているからだと思います。カンは金属の輪「鐶」かそれとも、「かんぬ き 」から来ているのではないかと思います。
由来が形状から来ているにもかかわらず、右に上げた種類のように形状名をさらに重ねるようないい加減な設定になっています。
元々、正式名称などあるわけでなく、その時の通り名が一般化することが多いようです。
こう言うことはよくあることで以前、金具メーカーにDカンを発注したときに補足で「バッグ用Dカン」と書いて発注したのですが、私のへたくそな字のため「用」と言う字が「甲」と読み違えられていつのまにか「甲D カン」 と呼ばれるようになったことがあります。

鉄砲ナスカン
細長いところが鉄砲に似ている

ピストルナスカン
可動部分がピストルの撃鉄に似ていると言うことでしょう。

 

アミナス
アミとはネットの網ではなく、アミダクジの「アミ」だと思います。
可動部分の取り付けがアミダになっています。

破損の原因と対処方法

ナスカンは使い勝手を増すためにベルトをつける部分と引っかける部分を回転できるように作られた物があります。このタイプを総称して回転カンと呼ばれています。
上記種類の中でピストルナスカン以外は全て回転カンです。現在はこの回転カンが主流となっています。

金属摩耗
この回転する部分は使用中に過重と回転のため著しく摩耗してきます。
このため、頭の部分がすり減り最後にはすっぽり抜け落ちてしまう結果となります。
当然ながら、徐々に抜け落ちることはなく使用中にいきなり壊れてしまいます。普通 のバッグだったら被害は少ないかもしれませんが、モバイル中であれば相当な被害に遭うことになります。特に重いものであればあるほど摩耗は早いので定期的にチェックする必要があると思います。

摩耗したナスカン
頭がすり減っているので軸の部分がかなり飛び出している。
軸の部分の拡大
軸の所から頭の部分が見える。
頭もすり減っているが受けになっている穴の部分も最初よりかなり大きくなっているはずだ。
これはキーホルダーなのであまり問題ないがバッグだとすでに抜け落ちていると思う。

応急処置

破損や摩耗が発見しても修理することはほぼ不可能で殆どの場合は取り替えることになりますが、金属製の物は応急処置の方法があります。
鉄板などの堅い物の上にナスカンを置いて(バラバラになった物は元通りに組み合わせる)輪の部分(上記画像のAの所)を上から金槌などで少しずつ叩いて潰します。あまり強く叩くと回転しなくなったり割れるおそれが有りますので少しずつ試しながら叩くのがコツです。
これで殆どの場合元に戻せますが、これはあくまでも応急処置です。その後の使用には十分注意して使ってください。