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ファスナーと良い関係

予備知識   各部の名称と一寸だけうんちくを・・・・
ファスナーは正確にはスライドファスナーと言います。ジッパーはスライドファスナーの俗称です。スライドファスナーもジッパーもほとんどの国で通 用しますが、チャックは昭和初期に日本で発売されたファスナーのブランド名から来ていますので海外では通 用しません。


ファスナーの構造と名称
1.
上止
2.スライダー
3.引手 (スライダーパーツの一部です)
4.エレメント
5.下止
6.テープ(テープの両端は一般に耳と呼ばれています)

スライダーにはいくつか種類があります。


自由スライダー
 ロック機構のないタイプ。ロック機構がないので引手を持たなくても自由に動かすことが出来ます。
オートマティックスライダー
 引手を引っ張るとロックが解除になり手を離すと引手がどの位 置にあってもロックがかかる
セミオートマティックスライダー
 引手を起こすとロックが解除になる。引手を下げるとロックされ、ロックの位 置で軽く固定される。(ジーンズなどに使われるタイプのスライダーです。ファスナーがいつの間にか開いてしまった!なんて事は、引手を確実に下げていないのが原因です。ご注意を!)
ピンロックスライダー
 引手に爪が付いていて、引手を倒すと爪がエレメントに働きロックがかかる。セミオートマティックと同じだが固定されないので引手の自重でロックがはずれることがある。


あまり使っていないのにファスナーが壊れてしまう

ファスナーはエレメントがかみ合い強度を維持していますので、一点に集中的に力が掛かる使い方は禁物です。
例えば、無理に荷物を詰め込んでファスナーを閉めようとするとスライダーの部分のエレメントに大きな力がかかるためエレメントが抜け落ちたりします。必ず両側からファスナーを引き寄せて開閉してください。
又、スライダーを上に引っ張りながら開閉するとスライダーがテープに当たりテープが摩耗して切れることがありますのでテープに沿ってスライダーを動かすのが長持ちの秘訣です。(図1・図2参照)

図1はファスナーの断面図です。通常はこのような状態ですが、引き手を上に持ち上げて開閉すると図2のようになります。このときテープがスライダーに接触し、すり切れてしまう事になります。
図2 Aの部分



それでも壊れてしまう

ファスナーのカーブの部分が切れてしまうのは 無意識に上に引っ張ってしまうからです。
カーブの部分は図3のようにファスナーに沿って引かなくてはいけません。しかしファスナーを壊してしまう大部分の人は水平に引っ張りながら下に降ろすのでテープを痛めているのです。(図4参照 この時のスライダーとテープの関係は図2と同じ状態になります)
車で例えるのならカーブでハンドルを切らずにカードレールを擦りながら曲がるのと同じようなことです。
カーブの部分がよく擦り切れると思われる方は少し意識してファスナーを扱ってみてください。
ファスナーは単純な構造ながら精密機械と同じです。壊れた場合、修理は不可能で ファスナーの取り替えになってしまいます。